寮のベランダ

日曜日の昼下がり。緑に囲まれた学園の寮のベランダで
僕は、干した布団にまたがって、ハーモニカを吹いていた。
雲が浮いた青々とした空。
外でボールを蹴る子や、キャッチボールをする子
時折、ガーとアスファルトを削りスケボーが走る音
のどかな休日。ハーモニカを買ったのは
ザブルーハーツを崇拝していたから。青春真っ直中の少年には
直球のパンクロックしか耳に入ってこない。
大部屋から、ベランダに向けたCDデッキからはやはり
「青空」が爆音で流れていた。
ベランダの15センチ程の柵のうえにゴロゴロと転がる僕は
青春を持て余すでも無く、さわやかな風の抜けるその場所で
未来について考えたりしていた。