手帳に書いてみせる方法は、最も効率的で効果的だ。
バスで1時間程かけて、カダケスに向かう。スーパーマーケットやアパートを通り抜けて、畑の広がる地域を進む。あれ?ここは九州の田舎か?とトリップする感覚。
そのくらい田舎に行けば、どこも同じに見えるのだ。山道をクネクネを上り山を一つ越える。流石に生えている木は全然違う!あ、これ全部オリーブの木だ。流石スペインオリーブオイルが有名なだけあるなあと関心。山を下ったところに街が見える。おそらくあそこがカダケス。ダリとガラが過ごした街である。
そして夢に迄見た街に到着した。
何よりダリが、ガラを愛しここに住んでいたという愛情を強く感じた。ダリのアトリエを見たときは感動して鳥肌が立った。ここで制作していたのだ。そして死ぬ前に描きかけていた絵がそのままの状態で展示されていた。絵の具もそのまま、寝室も、それは本当一生の思い出になった。
一般的に狂人扱いされ、派手好きのパフォーマーの印象が強いダリだが、作品に関しては常人が真似出来ない程の、緻密さでそしてキャンバスサイズが巨大なのだ。
オチャラケタおじさんが描いたとは信じがたい、細部にわたる細かい描写はまさにダリが超神経質だった事を物語っているであろう。その両極が好きだ。表ではオチャラケてアトリエでは呼吸すらとめてその一筆一筆に魂を削ってる姿は、想像出来るであろうか。
そして、何よりも妻ガラを大切にしていたことは有名である。こんなにも愛を感じる著名人はジョンとヨーコくらいだろう。
僕は、ダリの絵で「ポルト・リガトの聖母」という絵が一番好きなのだが。昔ダリ展で見た圧倒的な存在感と構図や表情。全てが衝撃だった。今回訪れたダリ博物館はまさに、ポルトリガトの入り江に存在する。まさにこの風景を、ダリは描いたのだ。
【ポルト・リガトの聖母】
1950年サルヴァドール・ダリシュルレアリスムの作家のひとりとして知られるダリは、戦後は運動から遠ざかり、カトリックの教義とヨーロッパの古典絵画への関心を深めました。その一方で、原爆投下に衝撃を受け、原子物理学にも傾倒してゆきました。本作品は、ダリのこうした戦後の新しい展開を考える上で極めて重要な作品です。キリスト教絵画の伝統的な図像を引用しながらも、全体の構図は原子核構造と重なっています。さらに、聖母マリアはダリの愛妻ガラに置き換えられています。核の恐怖に支配された世界にあってはもはや「神」など存在せず、ただ創造の源泉である愛妻ガラだけが自ら信ずるに足るものだ、とダリはいいたかったのかもしれません。


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